独立した人に聞いてみた。はじめての売り上げは何でしたか? vol.2

こんにちは!ライターの佐藤たかしです!

企業勤めを経て独立を選んだ方々に「自分でお金を稼ぐこと」について語ってもらう、インタビュー企画の第2弾。

今回は、現在株式会社オトナルを経営されている八木たいすけさん、そして、複数の会社の取締役・顧問・アドバイザーをされている山田功生さんに、企業から独立してはたらくことの難しさとやりがいを語ってもらいました。

自分のこの先のキャリアに悩んでいるあなた、会社に雇われる以外の働き方を考えているあなたも、これを読めば何かが変わるきっかけになる、かも。

八木さんの場合

ご経歴

今回取材にご協力いただいた八木たいすけさん。2008年にリコージャパンに入社され、その3年後に独立。左利き用の楽器や「NINJAバッグ」の販売をネット上で展開。その後、現在のデジタル音声広告を手掛ける㈱オトナルを設立された八木さんに、初めての売り上げについて伺いました。

「尊敬できる相手に年齢は関係ない」

佐藤
佐藤

早速お伺いしたいのですが、前職をお辞めになったきっかけは何だったのでしょうか?

八木さん
八木さん

一つは、自分の仕事の適正に疑問を持ったことがきっかけです。前職ではコピー機などの営業を行っていたのですが、それよりもっと創造的な、何かを生み出す仕事が向いているんじゃないかと思ったんです。

佐藤
佐藤

社会人になった早いうちから、ご自身のはたらき方に疑問を感じてらっしゃったんですね。

八木さん
八木さん

それと入社二年目の当時、会社とは別に関わっていた事業での仲間たちとの出会いも大きかったですね。『シブカサ』という傘のシェアリングサービスを展開するNPOのような一般社団法人で、当時けっこう新しい事業だったのですが、彼らから得た刺激はとても大きいですね。

佐藤
佐藤

どういったところに刺激を受けたのですか?

八木さん
八木さん

大学生と同年代の社会人1-2年目である彼らの始めた事業が取材を受けたりテレビで取り上げられたりしているのを見て、同世代がこれだけ活躍して社会的にインパクトを与えているということに驚きました。同時に、一緒に活動していたその組織のメンバーは年下も多かったのですが、優秀な人、尊敬する人に年齢は関係ないなとも実感しましたね。

「はじめての売り上げはギター」

佐藤
佐藤

そして2011年に㈱caravinaを設立されました。初めての売り上げは何だったのでしょうか?

八木さん
八木さん

はじめての売り上げはギターでした。

佐藤
佐藤

ギターですか?前のお仕事とはかなり離れている気がするのですが…

八木さん
八木さん

というのも、学生時代にバンドをやっていたのですが、その時のメンバーが左利きなのに右利き用のギターを使っていたんです。聞いてみると、左利き用のギターってあるにはあるけどあまり楽器屋に置いていないらしくて、それから左利き用の楽器に興味を持っていました。
そこから、独立当初は左利き用の楽器屋事業をやっていました。

佐藤
佐藤

なるほど!そういった経緯があったのですね!

八木さん
八木さん

とはいえ、お気づきの通り前職の経験やご縁が全然活きない方向に進んだので、当時はとっても大変でしたね。

「死に物狂いで頑張ったからこそ成長できた」

佐藤
佐藤

独立後にそれまでと全く違うことを始める大変さは、学生の私には想像もつきません…

八木さん
八木さん

当時は楽器屋と並行してウェブ制作やサイト運用も行っていたのですが、努力次第で成果が直接返ってくるとはいえ、成果が出なければ死ぬので、生きていくためにとにかく必死でした。

佐藤
佐藤

壮絶ですね…

八木さん
八木さん

でも、そうやってあの時に死に物狂いで頑張ったからこそ、大きく成長できたとも思います。楽器屋事業は結果的に業績が振るわなかったので半年ほどで畳んで、その後、ビール好きの女性のためのコミュニティメディアや、クライアントのメディア運用を支援する事業を行いました。そこでは独立後に必死に取り組んできたウェブ制作や運用といったスキルが功を奏して、4年ほど続けることができ、後にウェブメディア事業はある会社さんにM&Aという形で、事業を買い取っていただくに至りました。

佐藤
佐藤

見事な逆転劇ですね!

「起業を失敗する経験は人間を強くする」

佐藤
佐藤

そして現在は株式会社オトナルを経営されてるわけですが、独立という「自分でお金を稼ぐ」経験を通じて得た学びはありますか?

八木さん
八木さん

起業を失敗する経験は人間を強くするのだと実感しました。何度も言いますが「やらないと死ぬ」状況なので、生きていくために何らかのスキルを身に着けようと必死になります。
たとえ結果的に企業勤めに戻ったとしても、死に物狂いで頑張った経験は、意識や価値観を大きく変えます。なのでもし失敗したとしても、起業や独立といった経験は間違いじゃない、無駄にはならないと強く思っています。

山田さんの場合

ご経歴

山田功生さんは2005年に大手人材会社に入社。新卒採用の広告営業や人材育成事業の立ち上げに携わられ、35歳で独立。現在は複数の企業でアドバイザーなどを務めパラレルワーカーとしてご活躍されている山田さんに、お話を伺いました。

「アメリカ横断」

佐藤
佐藤

まずお伺いしたいのですが、前職を辞めようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

山田さん
山田さん

出世もしていたし、仕事の楽しさとやりがいもあって順調だったんですけど、13年目になったとき、自分の想定外の人事異動があって、その決定に納得がいかず、辞めました。

佐藤
佐藤

その後の再就職先とかって決まっていたんですか?

山田さん
山田さん

いや、何も決まっていなかったですね。

佐藤
佐藤

何もですか!

山田さん
山田さん

ただやりたいことはあって。前職で働いていた際にアメリカ出張に行くことがあったのですが、その時に泊まっていたホテルから高速道路が見えて、そこをたくさんのキャンピングカーが走っていたんです。それ見て「アメリカ横断したいなあ」と漠然と思っていました。

佐藤
佐藤

アメリカ横断!スケールが大きいですね。

山田さん
山田さん

なので、まず辞めてからは一旦何もしない時間を作りました。実際にアメリカを横断するとなれば、当分の間は働くことができないですからね。

「やりたいことがありすぎて絞れなかった」

佐藤
佐藤

そして念願のアメリカ横断を実現されたわけですね。

山田さん
山田さん

はい、その後も知り合いの住んでいる韓国やベトナムなんかにも遊びに行きました。
そうやっていろんな人と会う中で、「これから一緒に仕事をしないか」と誘われることがたくさんありました。それこそ10〜15くらいお誘いを頂いたと思います。

佐藤
佐藤

そんなにたくさん!一つに決めるのが大変そうな…

山田さん
山田さん

そうですね、実際そうやってお話を頂いてから、この仕事やってみたい!ってものがたくさんありすぎて絞れませんでした。もし一つの企業に入社を決めてしまうと、他の魅力的な場で働く機会を失ってしまうので。そこで、やりたいと思える仕事、一緒に働きたいと思える人たちと同時に働けるパラレルワーカーという働き方を選びました。

佐藤
佐藤

そういった経緯で独立された山田さんの、初めての売り上げは何だったのでしょうか?

山田さん
山田さん

実は、あまり正確に憶えていないんですよね。自分の場合は「一緒にやらないか」とたくさんお声掛け頂いて、そのまま同時に複数社と契約させていただいたので。自力で営業してやっと一本契約を勝ち取るみたいな経験は、働き始めた当初は無かったですね。

「不安はほとんどない」

佐藤
佐藤

山田さんの独立された経緯ってどちらかというと特殊なのではないか思うのですが、実際にパラレルワークを継続される中で不安等はありますか?

山田さん
山田さん

いや、不安はほとんど無いですね。いざとなったらみんなで集まって会社やれば何とかなるんじゃないかと思っているので。

佐藤
佐藤

どういうことでしょう?

山田さん
山田さん

会社員は部下も上司も選べないですし、やりたくないこともやらないといけないし、管理職になると部下の評価をしないといけないし、足を引っ張られることもあるので、ストレスがたまることも多くありました。もちろん、信頼できる人もたくさんいて、仲間に助けられたこともたくさんありましたけど。

佐藤
佐藤

組織内の人間関係って難しい…

山田さん
山田さん

これも前職の時の話ですが、人材業界で優秀な実績を取った人に与えられる賞があって、2年くらいかけた仕事でその賞を受賞することができたんです。

佐藤
佐藤

すごい!

山田さん
山田さん

でも、人事評価ではそういった実績が全然加味されていなくて、そういった自己評価と会社からの評価とのズレを感じることがしばしばありました。スポーツで例えると、肩が強い人が重宝されると思って練習していたら、足の速さが評価された、みたいな。

佐藤
佐藤

努力が報われないと、フラストレーション溜まりますよね

山田さん
山田さん

でも今となっては、昔と違って苦手な相手なら飲みに行かなくていいし、仕事仲間も必要以上に縛られることはありません。自分に合わない評価の枠を押し付けられることもなくなりましたし。
そうすると今度は新しく出会う人達も、仕事のレベルや意識、性格なんかの合う人達が増えていきました。今は周りにいる人みんなが好きです、とても良い人たちに囲まれていると思います。

佐藤
佐藤

好きな人達とお仕事ができる環境って素晴らしいですね!

山田さん
山田さん

そんな優秀で、一緒に働きたいと思える人が周りにたくさんいるので、もし今全員仕事がなくなったとしても、みんなで集まって死ぬ気でやれば何とかなるんじゃないかと思えてくるんです。リーマンショック2,3みたいなのが来ても怖くないって。

佐藤
佐藤

今の山田さんのはたらき方でなければ得られない感覚なのかもしれませんね!

最後に

いかがでしたでしょうか!

独立というキャリアを外から見ていると、お金の面で苦労したり、努力が結実するまでの障壁など、大変な面が目立つように思えます。

しかし、会社という組織に頼らず、自らの手でチャンスを掴まんとするその道のりは、大きな成長を促し、意識を大きく変える可能性を秘めているのではないでしょうか。

また、組織の中で働くことにフラストレーションが溜まっている人にとっては、ストレスから解放され、自分が本当に活躍できる戦い方を見出す機会になりえるかもしれませんね!

ますます先行きの見えない世の中になってきていますが、今回の記事が、ご自身のキャリアを見つめ直すための助けになれば幸いです!