ビジネス文書の書き方についてまとめてみた

社会人2年目、街角キャリアライターの稲垣です。普段は、大手旅行会社の営業としてバリバリ働いています。2年目ということで、まだまだ未熟な事も多く、日々の仕事が勉強です。
ここでは、実際に社会人として働く、私自身のリアルな目線から考えた事・感じた事を織り交ぜながら、20代社会人の皆さんの「ちょっと役に立てる」事を、カジュアルに伝えていきたいと思います。

『今回のトピック』

通勤する電車内、テレワーク中のちょっとした休憩時間・・・
そんなスキマ時間に気軽に読んでくださるとうれしいです!

早速ですが、ここで取り上げるのは「ビジネスで使える、季節の挨拶の書き方」です。

会社で働いていると、お客様とのメールはもちろん、送付状、報告書、謝罪文、顛末書・・・などなど、多くの文書を書く機会があります。いわゆる「ビジネス文書」です。仕事をしていく際に、「全くビジネス文書に触れない」という事はないと思います。

例えば営業の仕事では、お客様と無事に契約が成立した際に、「契約書」という文書を交わします。これもビジネス文書の一種です。私も働き始めてからそれほど経っていませんが、これまで多くのビジネス文書を書いてきました。

そんなビジネス文書ですが、実はある程度決まった作法があります。そのうちの一つが、季節の挨拶です。この季節の挨拶があるかないかで、実はビジネス文書全体のイメージが変わってきます。

ここでは、そんな季節の挨拶について、書き方やその意味をまとめていきたいと思います。

それでは、一緒に見ていきましょう!

『ビジネス文書とは?』

そもそも「ビジネス文書」とは、どのようなものなのでしょうか。
ビジネス文書は、仕事の場で使う様々な文書の事を指していますが、実は大まかに2つのカテゴリに分類されます。

①社外文書
②社内文書

社外文書とは業務文書と社交文書に分かれる

①の社外文書はその名の通り、「取引際や顧客など、社外(会社の外の人)に向けた文書」です。先ほども触れた、「契約書」や「申込書」などがこれにあたります。

例えば、皆さんが携帯会社と通信契約を交わす際に記入する様々な文書、内定時に企業と交わす内定承諾書、全て、社外の人に向けた「社外文書」です。

また社外文書は、さらに「業務文書」「社交文書」に分類されます。

これらの社外文書は、全て業務文書にあたります。一方、社交文書は、「挨拶状」や「祝い状」、「礼状」といった、儀礼の意味合いが強い文書の事を指します。

社内文書は業務報告書をはじめ社内で使われる文書

他方で、②の社内文書は、「会社の中の人が読む文書」です。企業が社員向けに毎日発表している「事務連絡」や上司に提出する「業務報告書」、あるいは所属組織内で発信する「意見交換会のご案内」といったものまで、社内に関わる文書は全て、社内文書となります。

このように、ビジネス文書といっても、その文書が「誰に向けて」、「どのような目的で」書かれたものなのかによって、様々な種類の文書がある事が分かります。

『ビジネス文書の基本構成』

続いて、ビジネス文書の基本的な書き方について見ていきましょう。
ここでは、①頭語・結語、そして②季節の挨拶について取り上げます。

①頭語・結語

ビジネス文書を書く際には、必ずこの「頭語」と「結語」を入れます。
頭語・結語は、手紙や文書特有の挨拶言葉です。「こんにちは」のような社交辞令的な意味合いがあり、頭語と結語は必ず対になって使います。

加える場所は、本文の始まりと終わりです。以下が、実際の頭語・結語の例です。皆さんも、どこかで1度は目にした事があるかもしれません。

・拝啓 ⇔ 敬具

・謹啓 ⇔ 敬白

・前略 ⇔ 草々 

お悔み状においては、頭語を省略する事もありますが、基本的にビジネス文書においては、頭語・結語は欠かせない言葉です。

②季節の挨拶

pink flowers

そして、頭語・結語に並んでビジネス文書で欠かせないのが、このコラムのテーマ、「季節の挨拶」です。季節の挨拶は、頭語に続いて書いていきます。

また句点・読点は入れません。
季節の挨拶を入れる事で、その時々の季節感を表す事が出来ます。季節の挨拶には、「漢語表現」と「和語表現」があります。違いは次の通りです。

漢語表現:「初春の候」のように季節を表す2字熟語を用いて、4文字~6文字で表現。固い表現のため、ビジネスの場ではこちらが用いられる事が多い。

和語表現:「春たけなわの季節となりましたが」のように、文章の形式で表現。柔らかい印象を相手に与えられるため、文書の中身や性質、読む相手に応じて取り入れる。

また、季節の挨拶自体を入れず「時下」という一言にまとめて、「時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」のように記す場合もあります。

1月から12月まで、各季節に応じて決まった挨拶があります。代表例をまとめました。

〇春(3~5月)

漢語表現和語表現
早春の候春というのに寒い毎日が続いておりますが
春暖の候春たけなわの季節となりましたが
新緑の候風薫るさわやかな季節となりましたが

〇夏(6~8月)

漢語表現和語表現
梅雨の候梅雨空の季節となりましたが
大暑の候いよいよ夏の到来を迎え
残暑の候残暑厳しい折から

〇秋(9~11月)

漢語表現和語表現
初秋の候美しい秋晴れが続いておりますが
仲秋の候そろそろ街路樹が色づきはじめましたが
晩秋の候冬の気配が感じられる今日この頃

〇冬(12~2月)

漢語表現和語表現
初冬の候今年も残り少なくなってまいりましたが
新春の候早いものでいつしか松の内も明け
余寒の候底冷えの残る毎日でございますが

1年を通して、様々な表現がありますね。
これらの適切な季節の挨拶を使えるようになれば、社会人として一歩前進です。

ここまで、ビジネス文書の基本、頭語・結語、そして季節の挨拶について説明してきました。

普段は使用することが少ない文章・言葉のため、少々とっつきにくいかもしれませんが、一度慣れてしまえば、長い社会人生活で役立つスキルになります。

どんな文書にも、必ず「読む相手」がいます。大事なことは、「相手の事を考えた文書をかけるかどうか」。これはビジネス文書でも変わりません。

頭語・結語や季節の挨拶など、ビジネス文書に決まった様式があるのも、相手の事を「より」考えた文書をかけるようにするためです。特に季節の挨拶は、日本固有の「四季」が数文字の言葉にぐっと凝縮された、とても素敵な表現です。

皆さんも、昔から形作られてきた挨拶について知り、相手への想いが伝わる素敵なビジネス文書が書けるようになりましょう。

出典・参考文献
『入社1年目 ビジネス文書の教科書』(西出ひろ子著,プレジデント社(2020))