転職をするときの第一関門が、書類審査です。前回の履歴書の書き方に続き、今回は職務経歴書の書き方のポイントをお伝えします。コツを押さえて、ポジティブな印象を与える職務経歴書を作成しましょう。
職務経歴書、採用担当者の注目ポイントはどこ?
職務経歴書では、履歴書だけでは把握できない、実務能力を確認します。これまでの業務内容の詳細を知り、自社で十分に力を発揮できる人材かどうかを探るのです。
書き方を誤ると能力が正しく伝わらないことがありますので注意が必要です。語尾の表現一つで、印象が変わることもあります。例えば、「・・・だと思います。」などの主観的な表現は、説得力に欠けます。できるだけ、数値をセットにするなど信憑(ぴょう)性を持たせることが大切です。
職務経歴書の書き方
それでは、職務経歴書の中でも重要な項目の書き方を確認してみましょう。
業務内容の書き方
業務内容は、読みやすさを重視し、箇条書きで記載することをお勧めします。
例として、人事業務に携わってきた場合、下記のような書き方ができます。
■新卒採用業務 ・新卒求人広告への出向、母集団形成 ・書類審査、面接調整、面接対応 ■研修業務 ・研修制度の立案、運営 ■制度改定業務 ・評価制度の見直し ・就業規則の改定
営業職など、目標数値がある場合は、目標に対しての実績を数字で記載するとより効果的にPRできるでしょう。
また、募集要項に書かれている内容に合致する経験があれば、より詳しく書くと経験を活かせる人材だと期待が高まります。
アピールできる経験や強みを漏れなく記載できるよう、これまでの仕事内容を棚卸しすることも大切です。転職を考え始めてから棚卸をしようと思っても、数年前の仕事内容の詳細を忘れてしまっていることもあるでしょう。転職を考えていない段階から、棚卸し資料として職務経歴書を作成し、1年に1度見直しをしておくと、転職活動を思い立ったときにも焦ることなく準備が進められます。
自己PRの書き方
経験や実績、強みをたくさんアピールするために、情報を詰め込み過ぎてしまうことは逆効果です。一つひとつのアピールポイントがぼやけてしまい、印象に残らない自己PRになってしまいます。
その企業が採用したい人材像を正しく把握し、募集職種に合ったスキルや実績に絞ることが大切です。
また、書類選考を通過した後の面接も視野に入れましょう。面接では、職務経歴書の内容をもとに質問をされることが多いため、書いたことについて質問された際に掘り下げて話ができるかどうかを念頭に入れて書きます。
読み手の気持ちになって書く
採用担当者は、多くの応募書類を確認します。内容は別として、読みにくい書類は細部まで目を通す気持ちになれないでしょう。
箇条書きや、太文字、罫線など、視覚的に見やすい工夫を施したり、読みにくい文章の構成になっていないか、必ず読み手の立場になって確認しましょう。
まとめ
今回は、転職における職務経歴書の書き方についてお伝えしました。職務経歴書は、これまでの経験やスキルを具体的にアピールする書類で、フォーマットが決まっているわけではないので、読みやすい書類と読みにく書類の差が出やすくなります。
伝えたい情報が採用担当者にしっかり伝わるよう、読みやすさにも配慮した職務経歴書を心がけましょう。