子どもが生まれたらどう変わる?まずは「4つの変化」を知ることからはじめよう!

人生における大きな転機となる出産。

赤ちゃんの誕生を心待ちにする気持ちがありつつも、生まれてからの様々な変化に不安を感じることも多いのではないでしょうか。

今回は、子どもが生まれると大きく変わる「4つの変化」を紹介します。

「4つの変化」を事前に知ることで、いざその時がきても落ち着いて対処でき、それらを「前向きな変化」にできるはずです。女性だけでなく、ぜひ男性にもこれらの変化を主体的に知ってもらい、心強いパートナーとして「4つの変化」を前向きに乗り越えてもらいたいと思います。

1.体の変化

産後の体が元に戻るまでの6~8週間は、体を回復させるための大切な期間で、「産褥期(さんじょくき)」と呼ばれています。個人差はありますが、妊娠前には見られなかった様々な体の変化が出やすい時期です。

・悪露(胎盤のはがれた傷痕からの出血や分泌物)

・子宮が収縮するときの痛み(後陣痛)

・会陰切開や帝王切開の痛み

・乳腺炎(母乳が詰まって炎症が起こる病気)

・関節痛

・便秘

・抜け毛

産後2週間までは出産の疲れが残っているため、できるだけ赤ちゃんのお世話のみにして、安静に過ごすことを意識しましょう。産後3週目くらいから、少しずつ簡単な家事から始め、産後8週目くらいを目安に元の生活に戻すようにしましょう。

ここで無理をすると体の回復が遅れ、その後の体調に影響を及ぼすこともあります。できるだけ体を休め、十分な睡眠を心がけましょう。

また、出産後は体質が変わることもあります。「生理痛がなくなった/重くなった」、「アレルギーを発症した/治った」、「お酒が弱くなった」など、様々な体の変化を感じることがあるでしょう。

2.心の変化

不安、イライラなど精神的に不安定になりやすい

出産後は急激なホルモンバランスの変化により、「不安になる」、「イライラする」、「涙もろくなる」といった症状が出やすく、体だけでなく心も変化しやすい時期です。多くは一時的な症状ですぐに回復しますが、放っておくと産後うつを引き起こすこともあるので注意が必要です。

慣れない赤ちゃんのお世話に不安を感じる時は、誰かに相談したり、パートナーと子育てを分担したり、できるだけ一人で赤ちゃんのお世話を背負いこまないように心がけましょう。不安になったり、イライラしたりしている自分を客観視し、「これはホルモンバランスのせいだ」と考えられると、少し気持ちが楽になるかもしれません。

自分の命より大切な存在ができた喜びを感じられる

産後は不安な気持ちもありますが、それ以上に「自分の命よりも大切な存在ができた」と、この上ない幸せを感じることも多いでしょう。

妊娠前は「子どもはあまり好きではない」と思っていても、実際に出産すると「子どもが好きになった」、「子どもが可愛い」と気持ちが変わる人もいます。「人生が変わった」と言っても過言ではないくらい、人生観に大きな変化をもたらすことがあるでしょう。

3.生活の変化

睡眠不足や孤独を感じやすくなる

赤ちゃんとの生活が始まると、生活はガラリと変わります。オムツ替えや寝かしつけ、2~3時間おきの授乳などにより、睡眠不足に陥りがちです。パートナーと夜間の授乳を分担したり、昼間赤ちゃんが寝ている間に一緒に昼寝をしたり、少しでも寝不足を解消するように心がけましょう。

また、産後は赤ちゃんのお世話で家に閉じこもりの生活になりがちなので、孤独感や閉塞感を感じやすくなります。パートナーの帰宅が遅い、友達となかなか会えないなど、大人と触れ合う機会が少ない場合には、パートナーに早く帰宅してもらう、友達との時間を積極的に作る、地域の産後ケアや子育て支援センターを利用するなど、できるだけ人とのつながりを意識しましょう。

楽しく子育てするために、”生活のひと工夫”を取り入れることも

24時間365日続く子育てを、出来るだけ楽しいものにできるよう、次のような「生活のひと工夫」を取り入れ、自分自身で生活を変化させることもあります。

「自分の時間を大切にするために、時間の使い方を見直した。」

「早起きして朝の時間を有効活用するようになった。」

「子育ても家事も完璧を求めないようにした。」

「自分がリフレッシュできる趣味を見つけた。」

「一人で抱え込まずに、周りの人に頼れるようになった。」

子どもが生まれると、今までの価値観が大きく変わります。価値観や生活が変化したことを前向きに捉え、生活を自分らしくモデルチェンジすることが、生き生きと子育てする秘訣かもしれません。

4.パートナーとの関係の変化

子どもが生まれると、パートナーとの関係も少なからず変化することがあります。

日本トレンドリサーチの調査によると、「子どもが産まれてから夫婦関係が変化した」と回答した人は、約4割。具体的にはどのように変化したのでしょうか。

(引用)日本トレンドリサーチ「出産後の変化に関するアンケート

良い方向へ変化した理由

パートナーとの関係が、「良くなった」と回答した人は31.8%。その理由は次のような回答でした。

「一緒に子育てという目標に向かっているから。」

「会話が子育てにシフトして、会話量が増した。」

「子育てに主人が協力的になり、夫婦の会話が増えた。」

悪い方向へ変化した理由

一方、「悪くなった」と回答した人は11.2%で、理由は次のような回答でした。

「何もしてくれない旦那に嫌悪感を感じるようになった。」

「子育てに対する価値観や考え方の違いが大きくなり、対立するようになった。」

「私が子供にかかりきりになり、寂しさを感じていたようです。」

どちらでもないが変化した理由

「どちらでもないが変化した」が半数以上の57%を占め、出産後にパートナーとの関係が良くも悪くも変化することが多いことが伺えます。

「子どものことで喧嘩もするし、協力もする。絆が深まった。」

「基本は変わらない。恋人同士みたいな関係性から家族に切り替わった感じはある。」

「意見のぶつかり合いが増えたが乗り越えることができた。」

パートナーとの良好な関係の秘訣は「協力」と「会話」

「良い方向へ変化した」、「どちらでもないが変化した」と回答した人の共通点は、子育てをパートナーと「協力」して行い、「会話」が多いことです。

女性は妊娠中から赤ちゃんのために考えて行動することが多いため、男性より親になるための心の準備が早くできていると言われています。
子どもが生まれて男性がいざ育児に参加しようと思っても、早くから準備をしている女性にはなかなか追い付けないこともあるかもしれません。そういったすれ違いや、赤ちゃん中心の生活で会話が減ることなどにより、パートナーとの関係が変化しやすい時期です。

まとめ

出産は驚くほどたくさんの変化が訪れ、戸惑うことも多いかもしれません。どんな変化に直面しても、そのたびにパートナーと話し合いを重ね協力しながら、それらを「家族に訪れる前向きな変化」と考えられるとよりよい関係が築けます。

子どもが生まれることで、新しい視点で物事を捉えられるようになり、今まで見られなかった世界が広がることもあります。そして、それらの新しい価値観をこれからの仕事や人生において、生かせる機会も十分に考えられるでしょう。