20代の今だからこそ磨いておきたい~市場価値を高める「ポータブルスキル」とは?

「ポータブルスキル」という言葉を知っていますか?

ポータブルスキルは「携帯できるスキル」という意味の言葉で、業種や職種が変わっても活かせる能力のことです。あらゆるビジネスパーソンに必須のスキルで、20代から磨いておくことで、「市場価値の高い人」になることができます。

この記事では、「なぜポータブルスキルが必要なのか」、「20代が磨いておきたいポータブルスキルとは何か?」を説明します。

今まさに転職活動中の人も、ゆくゆくは転職したいと考えている人も、このまま今の会社でがんばる人も、自分の市場価値を高める「ポータブルスキル」を一度見直してみてはいかがでしょうか?

ポータブルスキルとは?

ポータブルスキルとは、厚生労働省では「職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキル」と定義しています。ポータブルスキルは、「仕事のし方」と「人との関わり方」において、以下の通り、いくつかの要素に分けられています。

(画像元)JHR一般社団法人人材サービス産業協議会作成「ポータブルスキル活用研修

なぜポータブルスキルが必要なのか?

誰もが転職する可能性があるため

終身雇用や年功序列などの従来の制度がなくなりつつある今、誰もが転職する可能性がある時代になりました。大企業であっても経営危機に陥ることがあり、もはや将来安泰といえる企業はなく、誰もが突然職を失う可能性があります。

そのため、今転職を希望していなくても、万が一の事態に備えてポータブルスキルを磨き、市場価値を高めることがとても重要です。ポータブルスキルが高い人は、専門的な知識・技能を積むことで、転職先でもそのまま即戦力として働けることが多く、「ポータブルスキルが高い人=市場価値が高い人」として、評価されやすいのが現状です。

「VUCAの時代」に対応するため

近年、ITの発展やグローバル化などにより、今までの働き方やビジネスモデルの転換を迫られることが少なくありません。

また、世界的な感染症の流行や戦争など、現在のビジネスを取り巻く環境の将来を予測することはとても難しくなっています。
「VUCAの時代」とも呼ばれ、将来が不透明で変化の激しいビジネス環境の中で、汎用性の高いポータブルスキルを持つ人の市場価値が、今後ますます高まることが予想されています。

20代が磨いておきたいポータブルスキルとは?

社会人経験が少ない20代は、高度な専門スキルを身につけることは難しいかもしれませんが、どんな環境でも活かせる汎用性の高いポータブルスキルは、早いうちから鍛えておいて損はありません。

20代が磨いておきたいポータブルスキルの代表例を5つ紹介します。どのスキルも「もし全く別の業種・職種に転職した時」にも活かせる重要なスキルなので、ご自身の能力を棚卸ししながらぜひお読みください。

1.論理的思考力

論理的思考力は「ロジカルシンキング」とも呼ばれ、物事を体系的に整理し、順序立てて考える能力です。

論理的思考力が身につくと、複雑で分かりづらいことでも、筋道を立てて話ができるため、相手によりわかりやすく物事を伝えられます。特に、プレゼンテーションの場面では説得力のある提案ができるようになるでしょう。

論理的思考力は、あらゆるスキルの最も基礎的なスキルで、きちんと身につけておくことで、他のポータブルスキルも効率よく伸ばすことができます。ポータブルスキルの中でどれを鍛えようか迷った場合には、まずここから鍛えていくとよいでしょう。

2.情報収集力 

情報収集力とは、効率よく質の高い情報を見つける能力のことです。

具体的には、「テーマに関わる情報を集め、確認し、その情報を分析して解釈すること」で、情報収集力は全ての業種・職種で身につけておきたい必須スキルだと言えるでしょう。

情報収集力を身につけると、有益な情報かどうかを正確に見極められ、効率よくインプットできるため、作業スピードや質を格段に上げることができます。

3.理解力

理解力とは、物事の仕組み、背景、状況を正しく判断する能力です。「飲み込みの早さ」というと分かりやすいかもしれません。

多くの場合、業務は様々な人と連携して進めることが求められます。理解力が足りないと、業務がスムーズに進まず、プロジェクトが遅れたり、周囲の業務を妨げたりと、迷惑をかけてしまうことも考えられます。理解力は、様々な人と連携しながらスムーズに成果を出す上で、とても重要な能力と言えるでしょう。

理解力は、一朝一夕ですぐに身につけられるものではありません。理解力が低いと感じている人は、日ごろの業務の中で、分からないことは早めに質問して解決するようにしたり、相手の話の要件をまとめながら聞く癖をつけたりするとよいでしょう。

4.問題解決能力

問題解決能力とは、問題を見つけ出し、解決までの道筋を計画・実行する能力のことで、ポータブルスキルの代表的な一つです。発生した問題に対して、「自分で対応するのか」、「周囲の協力を仰ぐのか」といった状況判断力や調整力も含まれます。

問題解決能力が高い人は、トラブルの際に冷静な判断ができたり、スピーディーに問題を解決できるため、仕事を効率よく進めることができます。問題解決能力は、ビジネスのあらゆる場面で必須です。この能力が高い人ほど、どんな企業からも必要とされる「市場価値が高い人」だと言えるでしょう。

5.コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、情報共有や意思の疎通をスムーズに行う能力で、こちらも代表的なポータブルスキルの一つです。コミュニケーション能力というと、言葉で伝えることに注目されがちですが、相手の話に耳を傾けること、表情や身振りなどの言葉以外で相手に伝えることなども含まれます。

営業職や接客業の人はもちろん、直接顧客と接することがない職種であってもコミュニケーション能力は欠かせません。そのため、コミュニケーション能力は「社会人として身につけるべき必須スキル」とも言えるでしょう。

コミュニケーション能力を磨くと、社内外問わず信頼関係を築けることから、営業の成功率が上がるなど、目に見える形で仕事のパフォーマンスが上がったり、上司や同僚との連携がスムーズになり仕事が効率的に行えるなどといったメリットがあります。

まとめ

ポータブルスキルは、ビジネスにおいて最も基本的なスキルですが、基本的なスキルであるがゆえ、誰もが「ある程度のレベル」を持ち合わせています。

自分の市場価値をより高めるためには、20代という早い段階からポータブルスキルを高いレベルまで磨くことがとても重要です。ポータブルスキルは、一朝一夕で身につくスキルではないので、まずはご自身のポータブルスキルを洗い出し、得意なスキル、足りないスキルを認識することから始めてみてはいかがでしょうか。

先行きが不透明で、誰もが転職する可能性がある今の時代、高いレベルのポータブルスキルを身につけ、変化にも揺るがない市場価値の高いビジネスパーソンを目指しましょう。

■参考

・厚生労働省 ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール)

・JHR一般社団法人人材サービス産業協議会作成「ポータブルスキル活用研修