【新入社員が心がけること】入社一年目を成功させるために

街角キャリアオーナーの羽田です。僕は前職で2013年から学生向けキャリア支援プロジェクトを立ち上げ、これまで多くの学生さんたちが大学を卒業していくのをみてきました。あれって、結構寂しいんですよね・・・置いていかれるような気がして・・・。おっさん何言ってんだという感じですが・・・。

大学卒業後に迎える社会人一年目というのは、長い長い社会人生活の今後を占う上でも非常に重要な時間です。

ということで、新社会人となる人向けに、個人的な経験も含めて重要なポイントをお伝えしたいなと。

結果を出すことにこだわろう

結果を出して成功する人

社会人と学生で最も異なるのは、重視されるのが”結果”であるというところでしょう。プロセスはほとんど評価対象にならないんです。「頑張ったね」では通用しない。それが学生との違いです。

学生時代の労働といえばアルバイトですが、バイトの場合はほとんどが”時給”ですよね。つまり、拘束される時間に対して給料が支払われる、と。

ところが社会人になると時給ではなく、その人の能力や実績に対して給料が支払われる。またここでいう能力とは”成果”でしか証明されないんです。仮にどんなに能力が高くても、”成果”が出ないとその人は”優秀”ということにはならないわけです。

そして成果が報酬、つまり給与に反映されます。もちろん会社によって差異はあると思うけど、場合によっては新入社員の時から同期と報酬で大きな差が出る会社もあります。

一年目では差が出なくても二年目以降では収入ベースで差が出てきます。これは社会人にならないと実感わかないと思いますが、年収で同期と差がつくのは精神的に結構きつい1年目から結果を出すことは、重要なのです。

また別の観点でも一年目の結果は重要です。それは、「社内からの見られ方がある程度決定づけられる」ということです。

会社というのは組織であって、周囲の様々な人間模様で成り立っています。新入社員という存在は会社からしたら期待の存在であり、また同時に「お手並み拝見」的な対象でもあります。新人の時に成果をあげると「一目置かれるやつ」になるし、そうでないと「ダメなやつ」となっちゃいます。

で、この辺りが会社人の難しいところなのですが、何か物事を社内で通そうとする時には社内のいろんな人を巻き込む必要があります。その際に「一目置かれるやつ」と「ダメなやつ」では周囲の対応に大きな差が生まれちゃう。一目置かれるやつの依頼や要求は通りやすくなり、ダメなやつの話は通りにくくなる。

つまり、一年目の印象がその後の“会社人生の送りやすさ”につながるわけです。そしてそれが成果の出やすさに繋がり、上記の通り収入に跳ね返ってくる、というループ構造になっています。

幸か不幸か、会社人生は長いです。人間関係において第一印象が大事なように、社会人一年目で社内でどんな見られ方をするか、これがとても重要になってくるわけです。

同期との縁を大切にしよう

人には目線というものがあり、同じ目線の人同士でないとわかりあえない、ということがありますよね。そういう意味で、同期は入社してから同じ目線で話を共有出来る唯一無二の存在です。その役割は、先輩にも後輩にも、他社に行った学生時代の旧友でも果たせない役割が同期入社の仲間なのです。

ひょっとしたらあなたは同期の中でトップになりたいと思っているかもしれないし、同期をライバルだと思っているかもしれない。いや、同期と競っている時点で目線が低い、と思っているかもしれない。

それはそれで構わないんですが、それでも同期は同期。ライバル意識が元で人間関係まで壊さないようにして欲しいと思います。僕は失敗しちゃったけど。

「この人のために」を見つけよう

この人のために、を見つけよう

最終的には、仕事は自分のためにするべきだと僕は考えています。自分の収入のため、自分の自己実現のため。なんでもいいけど。

ただ、仕事の全体像がよくわかっていない若手の頃はそれだと行き詰まっちゃいます。「自分のため」だと、「自分が嫌だと感じたら」もう仕事を続ける意味がなくなってしまうからです。価値判断の基準が「自分」だと、ただでさえ視野が狭い若手社員の頃は八方塞がりになってしまうのです。

だから、自分の仕事が誰のために役に立っているかを常に意識してほしいんです。自分のためでなく、誰かのため。誰かの役に立っているなら、ちょっとしんどくてもモチベーションは維持できるものなのです。

僕の場合は、お客様でした。僕は若手の頃は営業職で、法人営業を担当していました。営業は嫌いだったけど、入社一年目の時にとてもお世話になったクライアントが1社いました。このお客様のためなら、売り上げとか関係なく、奉仕の精神で必要以上のことをしてしまうクライアント。

ただそれが、結果的に僕の仕事の幅を広げました。自社の商品を売ることに注力しているだけでは決して見えなかったことが見えるようになり、結果的には自分の提案に深みや説得力を持たせることができて、回り回って自分の売り上げが大きく伸びました。そしてそれが、僕のキャリアを大きく前進させることになったのです。

誰かのために、この人のためだったら。そう思える人が見つかると、仕事がグッと色味を帯びてくるのです。

常に自分の棚卸しを

長い道のり

若手社員は基本的には前向きに、自分の仕事を最優先で、成果を出すことに専念してほしいですが、それでもたまには落ち着いて自分の今とこれからを考えてみてください。自分が今している仕事は、この先何に繋がっていくのか。自分はこの先、どんな世界で、何を強みに生きていくのか。

人生は常に進んでいくものだし、気持ち次第でキャリアチェンジはいくらでもできるんでしょうけど、それでも世間的な見え方というものはあります。30代になってから新しいことに挑戦しようとしても「あなたにそんな実績あったっけ?」と思われてしまうのです。

僕は、20代で積み上げてきたもので30代以降の人生が決まると感じています。20代でどんな経験をしたか。30代は20代の延長線上にしかありません。30代になってからそのことに気づくのと、20代のうちから常に意識しているのとでは大きく異なるはずです。

僕はそのことに、30も半ばにしてやっと気づいたのです。後悔しているというほどじゃないけど、もっと他の道もあったのかもしれないな、と思うことはあります。幸か不幸か、僕は20代後半から仕事が面白くて面白くて仕方ありませんでした。何も考えず、ただひたすらに仕事に打ち込んでいました。そうしてふっと気づいたら、自分の進む道が限定されていることに気づいたのです。キャリアチェンジをする機会に気づかなかったとも言えます。

もちろん、努力次第で30代40代でも、今までとはまったく違う道を切り拓くこともできると思います。ただ、30代でそれをやるのは20代以上に負担が大きいんですよ・・・。背負うものも大きくなってきちゃうんです。20代の時のようにフットワーク軽く動くことができないことも多々あります。

だから、自分のことをたまに考えてみてほしい。これからの人生は、すべてがあなた次第なのですから。